在宅勤務者に労災保険は適用されるか


2020年コロナショックから、テレワークが注目されるようになりました。障害者雇用におきましては、実は、コロナショック前から、首都圏や関西圏の企業が、地方在住の障害者の雇用の一つにテレワークを活用しています。

ここでは、一般論として、在宅勤務を行う場合の労災保険について、説明をします。

(参考資料:『労働保険の実務相談』全国社会保険労務士連合会編)

 

まず、労災保険の適用になるか否かについては、労働基準法第9条の「労働者」に該当するこ判断できるか否かによります。労働者と判断されれば、適用があることになります。

労働者性の判断基準については、雇用保険の取扱要領が参考になります。要約すると、下記のようになります。

①「在宅勤務者」とは、労働日の全部またはその大部分について事業所への出勤を免除され、かつ、自己の住所または居所において勤務することを常とする者をいいます。労災適用の有無については、事業所勤務者との同一性が確認できれば、原則として適用されます。

②「事業所勤務労働者との同一性」とは、所属事務所において、勤務する他の労働者と同一の就業規則等の諸規定(労働条件、福利厚生が他の労働者とおおむね同等以上であるものに限る)が適用されることをいいます。

③「事業所勤務労働者との同一性」を判断するに当たり、下記の点に留意し、総合的に判断する必要があります。

(イ)指揮監督系統の明確性

在宅勤務者の業務遂行状況を直接的に管理することが可能なこと

(ロ)拘束時間等の明確性

所定労働日及び休日が就業規則、勤務計画等によりあらかじめ特定されていること。各労働日の始業時刻及び就業時刻、休憩時間等が就業規則等に明示されていること。

(ハ)勤務管理の明確性

各日の始業・終業時刻等の勤務実績が、事業主により把握されること

(ニ)報酬の労働対償性の明確性

報酬中に、月給・日給・時間給等勤務した期間または時間を基礎として算定される部分があること

(ホ)請負・委任的色彩の不存在

機械、器具、原材料等の購入、賃借、事業主や顧客などとの通信費用等について、本人の金銭的負担がないことまたは全額事業主負担であることが、雇用契約書、就業規則等に明示されていることなど

 

以上の点を考慮し、労働者と判断されれば、労災保険が適用になります。

なお、在宅勤務者のみならず、会社から離れた場所(tele)で働く(work)テレワーク(例:サテライトオフィスで働く)の場合も、在宅勤務者と同様に、労働者と判断されれば、労災保険が適用されます。